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【理科編】2026年度 大阪府公立高校入試を独自分析|過去5年の出題範囲から見える勉強法

2026年度 大阪府公立高校入試を独自分析
理科は過去5年を見ると「どう勉強すべきか」が見えてくる

A問題・B問題・C問題に続いて、今回は令和8年度(2026年度)大阪府公立高校入試の理科を見ていきます。

理科は国語・数学・英語のようなA・B・C問題の区分がなく、全受験生が同じ問題を解きます。

2026年度の平均点は、100点満点換算で62.7点でした。

ただ、今回は今年の問題だけを見るのではなく、少し範囲を広げます。

理科は、過去5年の出題範囲も一緒に見てみましょう

2022年度から2026年度まで、生命・エネルギー・粒子・地球の4分野で何が出てきたのか。

そこから大阪府の理科をどう勉強すればいいのかを考えてみます。

理科の入試対策をしていると、

「去年この単元が出たから、今年は出えへんかな?」

「今年は電気が出そう」

みたいな話になることがあります。

気持ちは分かります。

ただ、5年分並べてみると、特定の単元だけに絞って勉強するのは結構危ないことが分かります。

まずはそこから見ていきましょう。

※これまでの記事はこちら
2026年度 大阪府公立高校入試 A問題編
2026年度 大阪府公立高校入試 B問題編
2026年度 大阪府公立高校入試 C問題編

大阪府公立高校入試|理科の過去5年間の出題範囲

大阪府教育センターが公表している学力実態調査をもとに、2022年度から2026年度までの主な出題内容を4分野に分けて整理しました。

一つの大問の中でも複数の単元が組み合わされているため、下の表はその年度の主なテーマとして見てください。

年度 生命 エネルギー 粒子 地球
2022
令和4
動物の分類
生態系
生産者・消費者・分解者
炭素の循環
重力・質量
ばね・フックの法則
浮力
力のつり合い
水の生成
状態変化

エネルギー変換・発電
日食・月食
月の満ち欠け
自転・公転
天体の動き
2023
令和5
植物の分類
菌類・細菌類
消化
対照実験・微生物
光の屈折・全反射
凸レンズ
焦点距離
実像・虚像
酸素
化学変化
化学反応式
質量と原子の数
地球の公転
太陽高度・昼の長さ
前線
季節と天気
2024
令和6
植物・昆虫
生殖
形質
遺伝・遺伝子
細胞分裂
力と運動
合力
等速直線運動
仕事・仕事率
慣性・運動エネルギー
金属・原子
イオン
イオン化傾向
ダニエル電池
流水のはたらき
地層・堆積岩
化石
柱状図
2025
令和7
動物・植物細胞
染色体・遺伝子
生殖
形質
根のつくり
電流・電圧
抵抗
電力・電力量
回路
混合物
電離・電解質
溶解度曲線
質量パーセント濃度
結晶
太陽・黒点
月・日食・月食
日の出
低気圧
2026
令和8
光合成・植物
消化管
消化酵素
だ液・対照実験
ばね
質量と重力
速さ
力の分解・つり合い
運動
酸・アルカリ
中和
イオン
pH
化学反応式
天気図
前線
気団
飽和水蒸気量
湿度・露点

5年間並べると、結構いろんなことが分かります

まず一番分かりやすいのは、毎年4分野がきっちり出ていることです。

生命だけ。

物理だけ。

化学だけ。

という出題にはなっていません。

そして、それぞれの分野の中ではテーマがかなり動いています。

たとえば「エネルギー」だけ見てもこれだけ変わる

2022 ばね・重力・浮力

2023 光・凸レンズ

2024 力・運動・仕事

2025 電流・電力

2026 ばね・力・運動

毎年かなり変わっています。

しかも、2024年度に力・運動が出たあと、2026年度にも再び力・運動が出ています。

なので、

「一回出たから、しばらく出えへんやろ」

という考え方も、あまりおすすめできません。

同じ分野でも、聞き方や組み合わせるテーマを変えて出題できます。

地球分野も「天体だけ」「天気だけ」ではない

地球分野も、

2022 天体

2023 季節・天気

2024 地層

2025 天体・天気

2026 天気・湿度

と動いています。

「去年天気やったから今年は地層」と単純に予想できるようなものではありません。

だから、出題予想より「4分野を一通り終わらせる」が先

もちろん、過去問を分析すること自体は大事です。

でも過去問を見る目的を、

「次に何が出るか当てる」

だけにしない方がいいです。

大阪府はどういう聞き方をするのか。

知識をどう実験や資料と組み合わせてくるのか。

どのくらい計算や記述が入るのか。

こっちを見る方が大事です。

過去5年から見える理科対策

出題単元を予想して勉強範囲を絞りすぎない。

まず生命・エネルギー・粒子・地球を一通り仕上げる。

そのうえで過去問を使い、大阪府特有の「実験・資料・計算・考察」の聞かれ方に慣れていく方がいいです。

では、2026年度はどこで差がついた?

ここからは今年度の問題を一問ずつ見ていきます。

2026年度の理科は平均62.7点

大阪府教育センターも、基本的な語句や知識を問う問題については、おおむね高い得点率だったとしています。

一方で、図やグラフから情報を読み取って科学的に分析する問題、数値を読み取って計算する問題には、かなり得点率の低いものがありました。

つまり、今年の結果だけを見ても、

理科は「暗記したあと」で差がついている。

これがかなり分かりやすく出ています。

生命|まず知識で落とさない。そのあと実験へ

大問1は、植物とヒトの消化・だ液の実験でした。

このあたりは落としたくない

光合成 93.2%

双子葉類 91.2%

デンプンを分解する消化酵素 90.6%

ベネジクト液の性質 82.1%

だ液のはたらきの確認 79.7%

光合成、双子葉類、消化酵素は9割前後取られています。

ここは「取れたらプラス」ではありません。

落とすと自分が下がってしまうところです。

こういう知識問題は、先に仕上げてしまいましょう。

用語は「名前だけ」覚えない

胆汁の特徴になると、得点率は53.1%まで下がっています。

胆汁という名前だけ知っていても足りません。

どこで作られる?

どこに蓄えられる?

消化酵素は含まれる?

何の消化を助ける?

ここまで関連づけて覚えておきたいです。

理科の暗記は、一つの用語から周りの知識も一緒に出せる状態にすると強くなります。

対照実験59.8%。ここから「考える理科」が始まる

対照実験の条件を考える問題は59.8%でした。

これは単純な一問一答ではありません。

何を確かめたい実験なのか。

何と何を比較するのか。

変える条件は何か。

そろえる条件は何か。

そこまで考える必要があります。

学校で実験を習ったときも、「結果はこうなる」で終わらずに、なんでこの操作をしているんやろ?まで確認しておくと入試で使えます。

生物分野はこう進めよう

まず語句・基本知識を固める。

そのあと、実験について「目的・条件・結果・そこから分かること」を整理する。

暗記で取れるところが多い分、実験まで取れるようになるとかなり安定します。

エネルギー|公式を知っているだけでは取れない

大問2は、ばね・力・運動です。

今年の理科で一番「差」が見えやすかった分野やと思います。

基本部分はしっかり取られている

ばねを引く力の大きさ 88.5%

記録テープの切り取り 82.6%

糸が台車を引く力の作図 72.7%

このあたりは、多くの受験生が取れています。

ばね、記録タイマー、力の作図。

基本的なところはしっかり得点源にしておきたいです。

ところが「計算」「条件整理」になると一気に下がる

月面での質量と重力 49.9%

台車の平均の速さ 26.7%

移動した距離と経過時間 28.8%

分力と斜面の傾き 51.9%

台車とおもりの質量の関係 19.9%

台車の速さの変化・記述 24.5%

かなり下がっています。

特に19.9%だった力の問題は、大阪府教育センターも詳しく取り上げています。

台車が静止しているときにつり合っているのは、

「糸が台車を引く力」と、

「台車にはたらく重力のうち、斜面に平行な分力」

です。

重力そのものと考えてしまうと間違えます。

物理は「なんとなく」で解かない

物理が苦手な生徒を見ていると、図を見て感覚で答えてしまうことがあります。

「こっちの方が重そう」

「こっちの方が速そう」

みたいな感じです。

でも入試では、

どの物体に、どの向きに、何の力がはたらいているのか。

ここを整理して考える必要があります。

何の力がある?

どちら向き?

つり合っている力はどれ?

だから物体はどう動く?

この順番で考える癖をつけておきたいです。

物理分野はこう進めよう

公式を覚えたら、必ず実験・図・グラフの問題で使う。

速さなら「何mを何秒で動いたのか」、力なら「何の力がどちら向きか」を先に整理する。

答えの出し方だけでなく、「なぜその式を使うのか」まで説明できるようにしておきたいです。

粒子|イオンを「暗記」から「動き」で考える

大問3は、酸・アルカリ、中和、イオンが中心でした。

基本事項は比較的取れている

塩とは何か 70.1%

水溶液中のイオンの種類と数 80.6%

NaOHを加えたときのpH変化 74.8%

硫酸バリウム生成時の化学反応式 71.5%

このあたりは比較的高いです。

酸・アルカリ、イオン、中和、化学反応式。

中3で習ったときには分かっていたけど、入試前には抜けている、ということも多い単元です。

一度覚えたら終わりではなく、定期的に戻りましょう。

イオン数の変化26.7%

硫酸と水酸化バリウムを反応させたときの、バリウムイオンの数の変化は26.7%でした。

ここで必要なのは、

硫酸バリウムは沈殿し、水溶液中ではイオンとして存在しない

という知識です。

そして、その知識をグラフに結びつけないといけません。

「水酸化バリウムを加えたから、バリウムイオンが増える」

ではないんですよね。

硫酸イオンが残っている間は、加えたバリウムイオンが硫酸バリウムになって沈殿します。

化学は「前・途中・後」で考える

化学が苦手な生徒には、

反応する前は何がある?

何と何が反応する?

何ができる?

最後に何が残る?

と順番に考えてもらいます。

化学反応式を暗記することも必要です。

でも、その式が実際に何を表しているのかまで理解できると、初めて見る実験にも対応しやすくなります。

化学分野はこう進めよう

元素記号・化学式・イオン・反応式など、土台になる知識をまず固める。

そのあと、反応前と反応後で粒子がどう増える・減る・残るのかを考える。

頭の中だけで難しければ、イオンを実際に紙に書いて整理するのがおすすめです。

地球|グラフを読んだ「その先」で差がつく

大問4は天気・気団・湿度でした。

基本的なグラフ・用語はかなり取れている

天気図の記号が示す風向 85.7%

気象データのグラフの読み取り 87.1%

シベリア気団 80.9%

寒冷前線が通過した時間帯 69.3%

グラフを見て情報を読み取る基本部分は、かなり取られています。

ここは落としたくありません。

湿度計算になると差が開く

飽和水蒸気量と湿度との関係 52.0%

飽和までに必要な水蒸気量 68.5%

露点 56.2%

加湿後の室内の湿度 34.0%

最後の湿度計算になると34.0%です。

湿度の公式を覚えていても、

どれが実際の水蒸気量なのか。

どれが飽和水蒸気量なのか。

加湿したあと何が変わったのか。

を整理できなければ解けません。

見つけた数字をとりあえず公式に入れる、では通用しにくいところです。

地学分野はこう進めよう

天気記号・気団・前線などの知識をまず固める。

次に、気温・湿度・気圧・風向など複数の資料を関連づけて読む。

計算問題では、公式より先に「それぞれの数字が何を表しているか」を整理してください。

5年分と今年の得点率から見える、大阪府理科の特徴

ここまでをまとめると、大阪府の理科はかなり特徴がはっきりしています。

① 4分野すべてを勉強しておく必要がある

過去5年間、生命・エネルギー・粒子・地球が毎年出題されています。「物理を捨てる」「地学を捨てる」といった勉強はリスクが大きいです。

② 基本知識はしっかり点にする

2026年度でも、光合成93.2%、双子葉類91.2%など、基本事項はかなり取られています。ここで失点しないことが先です。

③ 暗記した知識を使えるようにする

実験、グラフ、計算になると得点率が大きく下がります。知識を覚えたら、それを問題の中で使う練習まで必要です。

④ 過去問は「予想」より「出され方」を学ぶ

去年出た単元を外すためではなく、大阪府が実験・資料・計算をどんな形で組み合わせるのかを知るために使います。

理科はこの順番で勉強

教室で理科を進めるなら、この順番を基本にするようよく指導しています。

① 4分野の基本語句・公式を一通り終わらせる

② 学校ワークレベルの計算・実験問題を解けるようにする

③ 図・グラフ・実験結果を読み取る問題を増やす

④ 大阪府の過去問で「知識をどう使わせるか」に慣れる

⑤ 間違えたら、どの段階で止まったのかまで確認する

⑤はかなり大事です。

同じ「物理を間違えた」でも、

公式を忘れていた。

問題文の条件を読み落とした。

図から力の向きを判断できなかった。

計算だけ間違えた。

では、次にやることが全然違います。

全部まとめて「物理苦手」で終わらせない。

どこから分からなくなったのかを探してください。

これから大阪府公立高校入試を受ける中学生へ

理科は、ちゃんとやれば点数を上げやすい教科です。

まず覚えれば取れる問題があります。

今年も9割以上取られている問題が何問もありました。

なので、ここを落とさない。

その次です。

覚えた知識を使って、実験を考える。

グラフを読む。

計算する。

結果を説明する。

ここまでできるようになると、理科の点数はかなり安定します。

そして、5年分を見ても分かるように、

「今年はここが出そうやから、そこだけやる」

みたいな勉強はおすすめしません。

まず4分野。

そのうえで大阪府の問題に慣れる。

この順番です。

過去問を解いたら点数だけを見るんじゃなく、「この問題、知識がなかったんか? 読めへんかったんか? 計算で止まったんか?」まで確認してみてください。

今回使用した資料について

この記事では、大阪府教育センターが公表している令和4年度から令和8年度までの「大阪府公立高等学校一般入学者選抜学力検査 学力実態調査」をもとに、過去5年間の主な出題内容を整理しています。

2026年度については、各問題の配点に対する平均得点の割合である「得点率」をもとに分析しています。記述問題では部分点も含まれます。

なお、令和4~7年度と令和8年度では調査方法が異なるため、過去5年間の平均点を単純に比較して難易度の変化を判断することはしていません。

また、記事内の「落としたくない問題」「差につながりやすい問題」「学習の優先順位」などは、大阪府教育センターによる分類ではありません。

公表された出題内容・得点率をもとに、個別指導塾Excia(エクシア)江坂校で実際に受験指導を行う際の考え方として整理しています。

個別指導塾Excia(エクシア)江坂校

江坂の小学生・中学生・高校生を対象に、日々の学習から高校受験・大学受験までサポートしています。

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