10分×3セット学習——小学生でも読めるやり方ガイド
※このコラムは、小学生でも読みやすいように、言葉をやさしくし、漢字もひかえめにしています。
「宿題はやった。勉強も一緒にした。けど、テストで点がのびない…」というなやみを体験時によく聞きます。
その場合はけっこう勉強の方法が間違っていることが多く、やりっぱなしになっていることが多いと感じています。
なので今日は、ご自宅で10分×3セットでできる、つづけやすい勉強のやり方をまとめます!
どうして「毎日少しずつ」が大事?
勉強は、思い出す回数がふえるほど身につきます。
1日だけ長くやるより、10分×3セットを毎日行うほうが、テストで使える力になります。
- 時間を短く:集中しやすく、続けやすい。
- やる順番を決める:はじめに「何からやるか」を決めておく。
- さいごは出す:読むだけで終わらせず、書く/解く/声に出すまでやる。
10分×3セットのやり方(①宿題 ②復習 ③自分問題)
1日の合計は30分。時間がある日は2回くり返しても大丈夫です。
① 宿題(10分):作業だけで終わらせない
- はじめの1分で今日のゴールをノートに1行(例:分数のわり算を自分でできる)。
- タイマー10分。できた/できないに△や×の印をつけながら進める。
- 終わりに見直し1問だけやり直す。手順を小さな声で言いながら解く。
② 復習(10分):まちがいを取り返す時間
- ①で△×がついた問題だけをえらぶ。
- どこでつまずいたかを1行で書く(計算ミス/読みちがい/やり方を忘れた など)。
- 同じ形の問題を2〜3問だけやる。量よりも「同じまちがいをへらす」こと。
③ 自分問題(10分):身についたかをたしかめる
- 今日の内容からミニテストを1つ自分で作る(各教科1問ずつでもOK)。
- ノートをとじて、自分の言葉で説明→答えまで書き、最後に教科書で確認。
- 明日の自分へひとことメモ(例:分母をかけてしまいがち。次は注意)。
コツ:「全部やる」は続きません。3問だけ/10分だけでOK。
教科べつのコツ
国語
- 漢字は1語1例文:書くだけでなく、自分の例文を1つ作る。例:干→日曜日は布団を干す。
- 指示語を追う:「これ/それ」が何をさすかを矢印(→)でむすぶ。
- 大事なところ1行:段落ごとに「何が言いたいか」を1行で書く。
算数/数学
- 順番に番号:①式を作る→②計算→③答え。声に出してたしかめる。
- 図に印:角度・長さ・比など、見おとしやすい所にマーク。
- まちがいメモ:同じまちがいだけを集めた1ページを作る。
英語
- 例文→文の形→自作1文:教科書の例文→文の形を1行→自分の生活の文を1つ。
- 音読は短く回数:1文×3回でOK。声に出すほど覚えやすい。
- 単語は両方:英→日と日→英を交互に。1語1例文が近道。
理科・社会
- 理由を1行:「なぜそうなるか」を→で書く。
- にているものは表でくらべる:ちがいがはっきり見える。
- 順番は矢印:年表や実験の流れは→でならべる。
おうちで続けるしくみ(時間・場所・声かけ)
時間と場所
- 時間:毎日同じ時刻に30分(夕食前/おふろのあと など)。
- 場所:すぐ始められる場所(リビングなど※ソファはダメ!きちんと座ってできるところにしよう)。
- タイマー:10分×3回。終わったらおしまい。
保護者の方の声かけ
- 「今日のゴールは何にする?」
- 「まちがえた所、次は解けるようにするにはどうする?」
- 「明日はどの3問にする?」
ミニチェックリスト(いつでも見れるようにしておきましょう)
- □ ゴールを1行書いた/タイマー10分で開始
- □ △×の印をつけた/見直し1問をやった
- □ まちがいの理由を1行メモした
- □ 同じ形の問題を3問やった
- □ 自分テストを1問作って解いた
- □ 明日の自分へのメモを1行書いた
保護者の方へ
家庭学習は「量」より「続け方」の設計が効きます。10分×3セットは、忙しい日でも回せるサイズで、思い出す練習の機会を毎日つくれます。
点数だけを聞くより、次の一歩を一緒に言葉にする声かけ(上の3つ)で、行動が具体になります。やり方の調整は教室でも個別に行いますので、遠慮なくご相談ください。
さいごに(塾長より)
勉強は気合ではなく、しくみで続きます。10分×3セットなら、毎日やれます。
やり方が合わないと感じたら、いつでも相談してください。生活リズムに合わせたオーダーメイドの計画を一緒に作ります。